「吸血鬼」に登場する吸血鬼。
ハンガリアの、朽ちかけた屋敷(近隣住民の悪い噂が絶えない)に住む。世間には「錬金術の本を読み、すっかり理性を失ってしまった老人」と思われている。また、夢魔と取引しているとの噂もある。
悪魔、幽霊などの、怪しきものの知識が驚くほど豊富。それを否定する人には、躍起になってその存在を主張する。
エリザベートに結婚を申し込んで拒絶された後、死体となって発見されるが、死因は不明(吸血鬼と化すために、自ら命を絶ったとも考えられる)。
ヴィンダウが、どうやって吸血鬼になったのか、物語の中では説明も推測もされていない。しかし、状況を読むと、悪魔や夢魔との交わりがあった人物として、大地に受け入れられず不死者になった可能性が高いと思われる。
死ぬ前に、吸血鬼化をほのめかすような言動があるので、自分が吸血鬼となってよみがえることを、本人は確信していたと思われる。
疑問があるのは生前から犬歯が発達した「吸血鬼顔」であったこと。この一点から、物語には描かれなかった「別の吸血鬼に、過去に吸血されている」という可能性も否定できない。