ママリガ

ママリガは、ブラム・ストーカー「吸血鬼ドラキュラ」に登場する。ルーマニアの代表的な料理。代表的というか、ほとんど主食みたいなものである。

「吸血鬼ドラキュラ」の主人公:ジョナサン・ハーカーが、クラウゼンブルグの、ホテル・ロエールでとる朝食のメニューの中の一つである。パプリカを添えて食べるのが一般的で、ジョナサンもそうしている。

ジョナサンの日記のとおり、ママリガは、トウモロコシのお粥である。
トウモロコシ粉をお湯に放り込み、バターや牛乳を加え、とろみが付くまで煮る料理である。
作家の菊地秀行氏がルーマニアでこれを食べ、「正直、うまいものではない」との感想を持たれたとのこと。(「ワールドミステリーツアー13 東欧篇」より)

ジョナサンは、ママリガをどう思ったのか、特に感想は書かれていない。しかし、ママリガ以外の料理は、大抵「うまかった。ミナのために調理法を聞いておこう」と日記に書いているのに、ママリガだけ料理名のみ記してスルーしてしまっているところを見ると、あまり感心しなかったのではなかろうか。

ご自分で作ってみたい人のために、レシピを公開しているページへリンクを貼っておこう。
辻調理師専門学校:ママリガ レシピ
単純と言えば、あまりにも単純な調理法である。

菊地さんの気に入らなかったママリガだが、どうやら、慣れるとある日「うまい」と思うようになるらしい。一国の主食になれるくらいだから、元々実力はある料理なのだろう。多分、「いい人なんだけど、取っ付きにくい」みたいな感じなのに違いない。
ルーマニアの女性は、ママリガが作れて一人前なのだそうだ。

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