チャールズ・ボーモント(Charles Beaumont)作
精神科の医者と、患者スミスの会話。
スミスは、自分を吸血鬼だと主張する。ドーカスという娘に噛まれ、吸血鬼にされてしまい、そのために、マントを買うわ、棺を買うわで出費がかさみ、やりきれないという。しかも、昼間出歩けなくなったため、仕事もうまくいかないという。
ニンニクが嫌いになり、教会には近づけなくなり、スミスは困り抜いているとうったえる。
医者は、「簡単に治る」と言い、手の中で玩んでいたナイフで……。(後は読んでもお楽しみ)
登場する吸血鬼の特徴
- 青白い顔色
- マントを着ている
- 赤く充血した目
- 昼は寝ていて、夜活動する
- 中に土を敷き詰めた棺おけで眠る
- 鏡に映らない
- ニンニクの匂いが嫌い
- 流れている水の上では、活動できない
- 銀の弾丸で撃ち殺せる
- 日光に当たると体が滅びる
- 犬歯が、とがって牙になっている
- 十字架がキライ(指で十字を作っただけでもダメ)
- 杭を胸に打たれると死ぬ
- ドラキュラ型
邦訳状況
- ハヤカワ文庫「ドラキュラのライヴァルたち」に収録。小倉多加志訳。現在絶版
- 「ミステリマガジン1978年8月号 №268」宮脇孝雄訳