マグナス伯爵

M・R・ジェイムズ「マグナス伯爵」に登場する吸血鬼。

作中では、はっきり吸血鬼とは書かれていないが、吸血鬼と推測される状況証拠がたっぷりなので、吸血鬼名簿に入れてみた。

マグナス伯爵は、元はスウェーデンの領主。小作人に厳しいあまり、領主としては嫌われていた。
残っている肖像画を見ると、醜悪にまで感じるほどの迫力ある顔立ちだったらしい。
錬金術に深い興味を持ち、悪魔の力を得るために、「コラジン」という、大昔に見捨てられた村へ行き、何か「人でない」怪しいものをつれかえってきた。

死後、領地の中の霊廟に安置されたが、領民達は、伯爵が成仏せずに、領地の森をさまよっていると信じていた。ある夜、領地の森に、狩りに入った男二人が、一人は顔をえぐられて死に、もう一人も、ショックで間もなく死ぬという事件が起きた。そのとき、村人たちは、この世のものとは思えない笑い声が森から聞こえるのを聞いた。

マグナス伯爵は、作中で「吸血鬼」とも呼ばれていないし、吸血シーンの描写も無い。仮に、「森に入った男の顔をえぐった」のが、吸血のためだったとしても、伯爵が血を吸ったのか、伯爵がコラジンから連れ帰った「怪しいもの」が吸ったのか、それすらわからないのである。
しかし、自ら道を外れて不死者となる、生前暴君だった、などなど、吸血鬼化する条件を多数クリアしている。

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