生ける亡者の恐怖

マンリイ・ウェイド・ウェルマン(Manly Wade Wellman)

「わたし」は、吹雪の中、道に迷い、小さな小屋を見つけて避難した。
そこには、古いペーパーバックが置いてあり、退屈しのぎに読み始めると、人を次々殺し、心臓を喰らった「スタンラス軍曹」という人物の犯罪実話が載っていた。

死刑に処されるときに、スタンラスは「自分の体を焼いてほしい。そうしないと魂が救われない」と訴えたが、彼の死体は焼かずに埋められ、十字架も立てられなかった、と記事に書いてある。

ほかにも、古新聞があり、それを読むと、人の血を飲むため、死刑にされたが、何度も生き返る「マキシム軍曹」の記事が載っている。
その新聞の下に、「マキシム軍曹脱走」の記事の新聞もある。

「わたし」は、記事に紹介されている人相と行いから、スタンラスとマキシムが同一人物だと察する。
そこへ、小屋の扉が開き……。

登場する吸血鬼の特徴

  • 死体を焼かないと復活する。
  • 血を飲むだけでなく、心臓や、肝臓を喰らう欲求を持っている。
  • 「わたし」が、「狼男が蘇って吸血鬼になる」と記している部分があり、作者が狼男と吸血鬼を明確に分けていない。

邦訳状況

ハヤカワ文庫「ドラキュラのライヴァルたち」に収録。小倉多加志訳。現在絶版。

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