「髑髏検校」の登場人物。
鳥居蘭渓の長男。座敷牢に閉じ込められ、蜘蛛を育てている狂人。髑髏検校の手先となり、最終的には蘭渓に殺される。
「吸血鬼ドラキュラ」(「髑髏検校」のネタ元)のレンフィールドのポジションにあたる役柄。
作品中で、ネタ元の風味を最も色濃く継承している登場人物は大膳であろう。ものすごく、ものすごくレンフィールドっぽい仕上がりになっている。
大膳はもともと狂人で、鳥居家の座敷牢に閉じ込められていて、明確に「頭のおかしいやつ」として扱われている。あの時代としてはそれが普通なのかもしれないが、蘭渓とは実の親子であるのに、愛情を感じさせる描写が一つもない。実の父親に殺されるシーンも、「狂った挙句、悪者に加担したやつ」としてサラッと処理されていて、現代人の目から見ると、「救いも何もないじゃないか」と思わないでもない。