※ネタバレしています※
グロッパ郡の医師、ジャッド先生は、腕が確かで人格者。土地の人々に尊敬されている。その息子のスティーブが恋におち、夜中恋人と過ごして、朝方帰ってくるようになった。
同じ頃、グロッパの子供たちに、血球が減る奇病がはやりだす。
ある日、ジャッド先生が往診先から持って帰ったハンカチ(往診先の家の人たちは、見たことが無いと言った)をスティーブが見て、
「恋人のタチアーナのものだ」
と言う。それを聞いたトムは、直感でタチアーナが吸血鬼であると悟る。
トムはスティーブに、彼女が吸血鬼に違いないことを話すと、スティーブは、タチアーナの元に直行し、真偽を問いただす。
タチアーナは、スティーブにすべてを告白。二人は、父親のジャッド医師に相談し、医学の力でのろわれた吸血鬼の運命を乗り越えることに成功する。
登場する吸血鬼の特徴
- 日光が苦手
- 真夜中に、交差する道の真ん中で杭を打たれると身が滅んでしまう(ただ杭を打つだけでは不十分なのだろうか?)
ジャッド医師の吸血鬼治療法
- 日光が苦手→サングラスをかけさせ、ホルモン注射をする
- 吸血の欲求→乾燥血液を、毎晩水に溶かして飲む
邦訳状況
- 原書房「吸血鬼伝説 ドラキュラの末裔」に収録。鈴木絵美訳
- 創元SF文庫「ウィリアム・テン短編集2」に、「彼女は夜しか外出しない」のタイトルで収録。中村保男訳
- 文化出版局「吸血鬼は夜恋をする」に、「吸血鬼は夜恋をする」のタイトルで収録。伊藤典夫訳