※ネタバレしています
ストーリー
6歳のピーターは、両親がルーマニアから連れてきて養女にした妹が好きになれない。妹は、まだ生後数ヶ月の赤ん坊なのに、どういうわけか犬歯が発達していて、人形を噛むと、それが傷だらけになる。(大人が言うには、ただの八重歯)
親戚のリックは、ピーターの怖がりな性格をからかおうと、「おまえの妹は、ルーマニアから来た吸血鬼だ」と吹き込む。
リックの話を信じたピーターは、ガーリックバターと十字架で武装する。最後の手段として、杭も用意する。
その夜、ピーターの部屋に妹がやってきた! ベッドによじのぼってきた妹の目が赤く光ったのは、怖がりなピーターの錯覚なのか? 物語は、ピーターのママの悲鳴で終わる。
登場する吸血鬼(?)の特徴
- ルーマニア出身
- 歯が生え揃っていない赤ん坊なのに、4本の牙は立派に生えている(大人が言うには「八重歯」)
- 暗闇で、眼が赤く光る(多分)
その他情報
- この物語の吸血鬼は、吸血シーンも無く、決定的な吸血鬼の証拠も提示されていない。つまり、ピーターの妹が吸血鬼なのか、怖がりな少年の思い込みなのか、物語の中で答えは出されていない
- ピーターの知っている吸血鬼として、セサミ・ストリートのカウントが例に挙げられている
邦訳状況
竹書房文庫妖魔の宴 ドラキュラ編2に収録。嶋田洋一訳。現在絶版