「髑髏検校」に登場する吸血鬼。
髑髏検校とは
「髑髏検校」の名は、本名でなく人間が彼を呼ぶときのニックネームのようなもの。墓の中の白骨を操るため、この名で呼ばれる。
自らは「不知火検校」と名乗っているが、「不知火のように不確かな存在」「でも敬意を払われるべき役職のある人(または、あるっぽい人)」という程度の意味での自称と思われる。ちなみに、本当の本名は「益田時貞」。一般的には天草四郎と呼ばれる人である。
緋色の袴と錦の羽織をまとった美男子。
長崎の孤島から江戸に渡り、時の将軍の三女、陽炎姫を餌食にする。それを皮切りに、犠牲者を増やそうとするが、蘭渓に阻止される。
吸血鬼としての特徴
- 夜だけ活動し、昼は眠っている
- 真っ赤な唇
- 蝙蝠に姿を変えられる
- 「骨寄せ」ができる
- 棺の中で眠っている描写があるが、「土」の描写は無い
- 大蒜が苦手
- 滅ぼすには、体を焼くしかない
- 狼を操ることができる
- 首から血を吸う
- 風や雪を操れる
- 蝙蝠に姿を変えられる
- 吸血した相手も吸血鬼になる
- 影が無い
- 体が淡い光(鬼火?)に包まれている
- 一般的な物理攻撃は効かない
敬虔なクリスチャンの吸血鬼化
検校の正体は、天草四郎である。つまり、クリスチャンである(キリシタンと言うべきか)。
それも、ただのクリスチャンではなく、だいぶ敬虔なクリスチャンであり、殉教者ですらある。
「髑髏検校」の四郎は、どうやら幕府への恨みが大きすぎて吸血鬼化してしまったらしい。十字架を掲げて戦った少年総大将が、死後、いや、不死になった後、十字架に触れられない存在になってしまったのは皮肉というか、哀れである。(作品中に、ヴァンパイアハンターたちが、十字架で検校に対抗する様子は描かれない。江戸の民は十字架を身近に置いていないので、多分、その概念からして無いと思われる)
殉教者と言えども、要件を満たしたら吸血鬼になってしまうようなので、注意が必要である。