18世紀に生きた、ベネディクト修道会士。
なぜ、神に仕える人が吸血鬼に興味を持ったのか分からないが、吸血鬼の資料を集め、
「精霊示現、ならびに、ハンガリー、モラヴィア等の吸血鬼あるいは蘇れる死者に関する論考」(1746年)
という文を著した。
しかし、上記の書は、文の主旨としては、吸血鬼を否定するものである。
カルメは、吸血鬼の例を挙げては、それを
「吸血鬼事件などではなく、科学で説明の付くことではないのか?」
と検証したのであり、吸血鬼の迷信に怯える民衆の、啓蒙を目指したのであった。
ただ、その「吸血鬼の例の挙げ方、検証の仕方」が、あまりにもマニアック、かつ執拗なので、当ブログ管理人などのような「吸血鬼マニア」と、非常にかぶるところがある。
私は、個人的には、「ドン・オーギュスタン・カルメ師も、わが同好の士なのではないか」と思っている。