※ネタバレしています※
リチャードとジュリーの兄妹は、父が「取り壊せ」と遺言したランプリング・ゲート(ランプリング家が所有する屋敷)に興味を持ち、滞在しに出かけることにする。
二人の父は、ランプリングゲートを、邪悪なもののように思っていた。なぜか、駅で見かけた若い男を、「ランプリング・ゲートの主」と呼び、ひどく恐れていた。
なぜ、取り壊さねばならないのか、その理由を言わずに、父親は死んだ。ジュリーは、父が「主」と呼んだ男の顔を、よく覚えている。
ランプリング・ゲートに着いた二人は、調べても幽霊伝説などが何も無く、居心地の良い屋敷なのに気づき、父の遺言に従うことをためらうようになる。
しかし、ある夜、居眠りしているリチャードのそばに、父が「主」と呼んだのと同じ男がいるのを、ジュリーは見てしまう。
次の夜、「主」はジュリーの元に現れ、首を噛む。
ジュリーは、彼の過去を教えられ、彼の呪われた運命を知る。
ジュリーは、「主」の存在のことは黙ってリチャードにかけあい、ランプリング・ゲートを自分の財産にし、取り壊さずに守る決意をする。
登場する吸血鬼の特徴
- ドラキュラ型
- ハンサム。光沢のある褐色の髪。大きな目
邦訳状況
竹書房文庫「妖魔の宴 ドラキュラ編1」に収録。嶋田洋一訳。現在絶版