※ネタバレしています※
チャーリーとロザモンドの夫婦は、水入らずで旅行中、ヘンショーの地で、三文怪奇小説に出てくるような宿に泊まることになる。
宿の建物は、元は精神病院だったらしい。含みの有る物言いをする主人は台所で刃物を研いでいる。娘ルーシーは亭主殺しで精神病院に入っていたと話し出し、その息子は生肉をかじっている。
宿の主人は、「ヘンショーには吸血鬼の伝説が伝わる」と話す。
チャーリーは、宿の主人達は、狂った殺人鬼なのだとロザモンドに話す。
夜中に、宿の主人が、二人の部屋にやってきて、ルーシーと息子が自室で死んでいるのを示す。二人の首筋には、二つの赤い穴がぽつんと開いていた。
チャーリーは、自分とロザモンドこそ、「ヘンショーの吸血鬼」なのだと、正体を明かす。
邦訳状況
- 角川文庫「怪奇と幻想 第一巻 吸血鬼と魔女」に収録。浅倉久志訳。現在絶版
- ミステリマガジン №160
- ハヤカワSFシリーズ「ボロゴーヴはミムジイ」に収録。現在絶版
※上記の三冊とも、入手は比較的難しい。マメに古本屋で探すのが、一番の早道と思われる。ミステリマガジンが一番流通してるような気がする。ハヤカワ書房さん、「ボロゴーヴはミムジイ」を再販しませんか。