「マードリン」に登場する吸血鬼。若い弁護士助手を吸血して殺したために、その恋人オリヴィアに滅ぼされることになる。
吸血鬼としての特徴
- 棺の中で眠る
- 睡眠中に夢を見ない
- 吸血した相手を吸血鬼にすることはない
- 元は人間(詳しい人物像は分からないが、多分、おしゃれな人だったっぽい)
- 吸血して殺した相手から、金品を頂戴している
- 日の光に当たると灰になる
- サゼラックに吸血鬼にされた(どうやって吸血鬼にされたのか、全く不明。一般的には、吸血されたことによって自分も吸血鬼になるのだが、マードリンの吸血で人が吸血鬼になることはない)
- 人間以外の動物の血も吸う(でも人間が一番いい)
マードリンはこうやって滅ぼされる
※ネタバレあり
マードリンは、自分の犠牲者たちの声が頭の中でのべつ幕なしに聞こえるようにしむけられ(どのように仕向けるのかは描かれていない)、人を吸血するたびにその声が増えていき、極度に疲弊させられる。そこへ、バンパイアハンターたちが隠れ家に突入してきて、逃げまどって日の光の中に出てしまい、灰になって果てる。
徐々に精神疲労に追い込まれ、吸血鬼が自滅していくさまが克明に描かれる、珍しいタイプの吸血鬼譚である。